【相談業務初心者】施設入所におけるインテークの手順、ポイントを説明します

介護

こんにちは。ろきりとです。

私は、介護施設で相談員とケアマネジャーを兼務しています。

私の職場は、長らく人手不足が続いていたのですが、先日やっと新しい人が入ってきてくれたのです!

…代わりに退職する人もいるんですけどね。。。

それはさておき、その新しく来られた方からこのような質問を受けました。

  • インテークってどういう意味なんですか?
  • どう進めればいいの?
  • 注意することは?

相談業務未経験の方やなりたての方なら、同じような疑問をお持ちかもしれません。

この記事では、施設での相談員としての10年以上の経験からインテークの手順やポイントを紹介しています。

これから紹介することはあくまで一例にすぎませんが、最低限スムーズに進めていくことはできると思います。

それでは、はじめていきましょう。

インテークの意味

インテークとは初回面接のことを指します。

施設相談員からすると、相談に来られた方と初めて会う場になるのでかなり重要な面接です。

施設相談員との初回面接の印象は相談者にも大きな印象を与えます。

なぜなら、施設相談員の印象がそのまま施設の印象になってしまうからです。

初回面接を成功させることができれば、施設にとっても、相談員にとっても良いのでしっかりと気を配って対応していくことが必要です。

インテークの手順

アポイントメントを受ける

相談者からアポイントメントを受ける時からインテークは始まっています。

電話で対応することがほとんどだと思います。相談者は不安な気持ちを抱えて電話をされています。

電話では相談者の姿が見えないので、丁寧な口調で安心感を与えるような話し方を心がけると良いと思います。

電話を頂くかた全てが施設にきて、相談を聞いてほしいわけではないことを理解しておいてください。

ただ、施設の空き状況を聞きたいだけの問い合わせレベルの時もあります。

電話では空き状況の確認なのか、詳しい話を聞きたいのかを明確にすることが必要です。

空き状況の確認のみできれば良いのであれば、状況をお伝えするのみでもと思いますが、最後にいつでもご相談くださいとひとこと添えて電話を終えるようにすれば、次につながりやすいと思います。

詳しい話を聞きたいのであれば、簡単に状況をうかがってから来所いただく日時を相談しましょう。

  1. 対象者(関係も含めて)
  2. 現在の居所
  3. 要介護度

少なくともこれぐらいは確認しておきましょう。

自己紹介

相談者が施設に来所されたときに一番最初に話を聞くのが相談員です。

いきなり「どうされましたか」と相談者の話を聞くのではなく、しっかりと自己紹介をしましょう。

どのような仕事をしているのかを簡単に伝えることで、相談者に安心感を持ってもらえると思います。

相談に至る経緯を詳しく聞く

電話連絡の際に簡単にはうかがっていると思います。

初回面接ではもう少し具体的に経緯を確認していきます。

病院に入院中であれば

  1. 入院に至った原因
  2. いつから入院しているのか
  3. 施設入所を検討している理由
  4. 入院中の様子
  5. 退院の目途はあるのか
  6. 施設に何を求めているのか

自宅で生活されているのであれば

  1. 施設入所を検討している理由
  2. 自宅での生活状況
  3. 施設に何を求めているのか

確認する順番は話の流れによって前後することになると思います。相談者の話を聞きながら、流れに乗りつつ、確認するようにしていきましょう。

施設の概要説明

施設入所の目的、求めているものを確認したら自分のいる施設が希望に沿うかどうかを見極めます。

自分のいる施設が希望に沿っていると判断すれば、自分のいる施設の概要を説明します。

沿わないのであれば、希望に沿えるであろう施設の紹介をしてあげてください。

施設見学

概要説明後には施設見学の希望があれば対応します。

施設の雰囲気、設備面、職員配置、入所者の状況や表情、スタッフの表情や対応、レクリエーションなどの余暇活動の状況などを見ていただくことになります。

特に施設内の雰囲気や設備面などは、施設内を一通り見学してもらわないと伝わりにくい部分です。

できる限りスムーズに案内ができるように、案内する場所、手順などは決めておくとよいでしょう。

案内が終われば、入所申込の有無を確認しましょう。

入所申込受付

入所申込を希望されれば、申し込みの受付をします。施設によって申込受付方法は異なると思いますので、それぞれの施設のやり方で申し込みを受け付けてください。

インテークのポイント

話しやすい雰囲気作り

インテークは相談者と最初に会う場です。

悩みを抱えた方がその施設で最初に相談する相手です。

あなたの印象次第ではすぐに不信感につながる可能性があります。

表情や口調はやわらかく、インテーク中に簡単な雑談をはさむなどで相談者の緊張を和らげるようにしましょう。

親しみやすくするとなれなれしい、物事をはっきり言うと口調が強いと感じるなど誤解を生む場合もあるので、適度に対応することが求められます。

所要時間を明確にしておく

相談者も忙しい中で相談にこられているでしょう。

インテークが進むにつれて、いろいろな話になり、時間がどんどん過ぎてしまうこともあるでしょう。

また、あなたにも外せない予定があるかもしれません。途中で話を切り上げてしまうようなことになるとそれこそ、信頼関係を築くことにおいてマイナスポイントになります。

ですから、お互いの時間を有効活用するため、相談内容がぼけてしまわないためにも時間を設定することは大事だと思います。

私の経験上は施設見学も含めて、1時間を目安に行うと良いと思います。

必ず確認しなければならないことをまとめたチェックシートを作成したり、台本のようなものを作ると良いと思います。

誠実な対応を心がける

相談に来られる方は困りごとを抱えて、解決したいと思って相談に来られます。

大切なことはどんな内容であっても、まずしっかりと話を聞くこと。相談内容を正確に把握することが大事です。

時には、介護保険サービスでは対応できないことや施設入所が最善ではない相談もあります。

そのような場合でも、丁寧に話を聞いた上で、あいまいな表現をさけ、安易な返答はしない。希望に沿えないものははっきりと伝えることも誠意ある行動だと思います。

まとめ

今回は相談業務初心者に向けたインテークの手順、ポイントについて紹介させていただきました。

インテークでは様々な相談、場面があり、毎回対応は違ってきます。

臨機応変に対応しなければなりませんが、最初はなかなかうまくいかないこともあると思います。

この記事が相談業務初心者の方の参考になればうれしいです。

今回はこれぐらいで。また、次回。