こんにちは。ろきりとです。
私はいま、介護施設にて入所を担当する施設相談員として勤務しています。
施設の説明を聞きに来られる方からこんな声をよく耳にします。
老人ホームといっても様々な種類があり、入所条件や費用、特徴なんかも施設によってさまざまです。
そこで、今回は老人ホームの種類についてお話していきたいと思います。
介護保険施設
介護保険施設とは、介護保険サービスで利用できる居住施設のことで、介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)、介護老人保健施設、介護医療院、介護療養型医療施設の4つが該当します。
この4つの施設のそれぞれの特徴をみていきましょう。
介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)
主に社会福祉法人が運営している介護保険施設です。昔からいう老人ホームはこの施設を指していることが多いと思います。よく特養と略してよばれており、食事や入浴、排泄などの日常生活における介護や健康管理および療養上の世話、機能訓練などを行います。
特徴としては
- 原則として終身に渡って介護が受けられる。
- 費用が安い。
- 入所希望者が多い。
- 医療面に弱い。
- 入所の最低条件として【要介護3】以上。
こんなところでしょうか。
以前は申し込みから3年以上は待機しなければ入所できないことはざらにありましたが、2015年からは、入所要件が要介護3以上となったために昔に比べれば待期期間は短くなってきている印象があります。タイミングが合えば、比較的早い期間で入所できるかもしれませんね。
介護老人保健施設
主に医療法人が運営する介護保険施設です。よく老健と略してよばれており、介護の必要な高齢者の自立を支援し、在宅への復帰を目標に医師による医学的管理の下のおける看護・介護、専門職によるリハビリテーションなどを提供する施設です。イメージとしては病院と自宅の中間にある施設ですかね。
特徴としては
- 在宅への復帰が目標のため、入所期間は原則3か月から半年。
- リハビリ専門職が配置されている。
- 特養よりは医療ニーズに対応が可能。
- 要介護1から入所できる
こんなところでしょうか。
在宅復帰を目標としている施設なので、
と思っているような方にはうってつけの施設です。入所期間も3か月から半年と限定的なのでそれほど待たなくても入所できることがほとんどです。
介護医療院
2018年4月からはじまった施設です。
既存の介護療養型医療施設の廃止(2018年に廃止となりましたが、2024年まで延長)に伴い、新設されました。
基本的には介護療養型医療施設から病床を転換するかたちとなるので病院が運営しています。
特徴としては、
- 医療ケアが充実している
- 看取りやターミナルケアも対応しており、長期的な療養が可能
- 要介護1から入院できる
こんなところでしょうか。
特養や老健では対応できない医療ニーズも幅広く対応できることが大きなポイントといえます。
また、施設名に【介護】【医療】の2つのワードがはいっていることからも特養や老健で受けられる介護サービスと病院で受けられる医療サービスの両方が受けられるといえるでしょう。
介護療養型医療施設
主に医療法人が運営している医療施設です。
2018年に廃止が決定し、新設される介護医療院への転換が進められています。(2024年まで)
介護医療院とおなじく【介護】【医療】の2つのワードがはいっているので、介護サービスと医療サービスの両方を受けることができます。
しかし、状態の改善がみられれば、退所を求められることがあります。
特徴としては、
- 医療ケアが充実している
- 病院の1病棟であるため、一般病棟を有することが多く、状態に応じて一般病棟への移動がしやすい
- 要介護1から入院できる。
特養や老健では対応できない医療面を幅広く対応されてきた施設です。われわれ介護施設の相談員はこの施設には助けられていると思います。
まとめ
今回は介護保険施設の紹介をさせていただきました。
介護保険施設の4つのなかでも、施設によって違いがあります。
さらに施設独自で取り組まれているもの、力をいれているものもあると思います。
自分の大事な方を預けることになるので、施設選びは慎重にしていただきたいと思います。
今回はさわり程度のものでしかありませんが、少しでもみなさんの参考になればうれしいです。